画像出典: https://www.mastercard.us/en-us.html
クレジットカードのセキュリティといえば、これまでは暗証番号(PIN)とサインが定番だった。先週、MasterCardはそのどちらも使わず、指紋認証でセキュリティを確保する新しいクレジットカードを発表した。The Vergeの報道をもとに、この指紋認証対応の新しいクレジットカードについて詳しく紹介する。
モバイル決済や指紋を使った買い物が一般的になる中、MasterCardは指紋スキャナーを内蔵したクレジットカードを発表した。カードのサイズは通常のカードと変わらない。利用者はPINの入力もサインも必要なく、カードに触れるだけで支払いを完了できる。
同社によると、この新しいカードは現在南アフリカで試験導入されており、磁気ストライプ専用の端末を除けば、既存のICチップ対応PIN読み取り機であればそのまま使えるという。近くヨーロッパとアジア太平洋地域でも試験導入が予定されており、アメリカでの提供開始は2018年初頭を見込んでいる。
同社の発表の中で、MasterCardのセキュリティ責任者であるアジャイ・バーラ氏は、このカードによって決済がより便利かつ安全になると述べた。ただし、指紋は複製できないという同氏の主張は、必ずしも正確とは言えない。スマートフォンに指紋認証センサーが初めて搭載された当初、誰かの指紋を複製することが意外と簡単だと分かった経緯がある。詐欺師は歯型の型取りのような手法を使い、簡単に他人の指紋を採取してきた。しかも、指紋が一度盗まれてしまうと、PINやパスワードのように簡単に変更することができない。
それでも、セキュリティ専門家の中には、指紋の方がPINより優れた選択肢だと主張する人もいる。「PINはICチップ+PIN方式の中で最も弱い部分だ。指紋を使えばその弱点を取り除ける。また、弱いパスワードを使い回すという悪癖を避ける助けにもなる」と、ベルリンのSecurity Research Labsの研究者カルステン・ノール氏はBBCニュースに語っている。