4月1日から、ヤンゴンでメーター制タクシーがスタート!

UBERの東南アジア事業を、Grabが買収したとのニュースが流れ、Grabの独占化によって、利用者が不利益を被るのではないか、と、リスクを懸念する声も多い。
 
そんな中、ヤンゴンでは、ここに来てメーター制タクシーが導入される見通しだ。サービススタートは、2018年4月1日。
 
初乗り1300ks(約 100円)で、1キロ走行毎に 30ks(約 25円)が加算される。例えば、サクラタワー〜ミャンマープラザ間が5.9キロで、3100ksで、相場に近い感覚だ。渋滞の酷いヤンゴンで懸念される、待ち時間に対する加算はない、とのこと。
当サービスは「キロメーメートルタクシー」ブランドで展開される。
3月第2週以降、同サービスの試験導入ははじまっており、4月1日から同サービス加入のタクシー150台に「キロメートル」のステッカーが貼られ、サービスが開始される。
 
ドライバーの登録には、国民登録書、戸籍謄本、車両税の証明書、運転免許証のコピーが必要となり、乗客の安全を確保するため、登録制度が課された。(登録制度自体は、Grabにも存在する。)
ドライバーや車両の質を確保するための、車両チェックやドライバー向けの研修などが提供されるかどうかについては、言及されていない。
 
技術を持ち込み、一気に市場を席巻したGrabの勢いを止めることになるのか、はたまた、勢いは止まらないのか。

私は、Grabコアユーザーであるが、好んで使っている理由は、料金交渉と行き先交渉の煩わしさからの開放、安全面確保の2つの要素が大きい。

タクシー乗車前の値段交渉の煩わしさ・ストレスから開放されるメリットはかなり大きい。
とはいえ、別のストレスもある。日中の渋滞エリア等では、タクシー到着までに5分以上待たされる事も度々ある。
基本的に、エアコン完備だが、時にかなり汚い車がやってくることもあり、その際は我慢が必要だ。

キロメータータクシーが、車両・ドライバーの品質の維持に努め、さらには登録台数が増えていくことで、利用者がタクシーに乗るまでの時間短縮が実現すれば、Grabの利便性を追い抜きかねない。

Grabドライバーにとっては、プロモーションはあっても、売上の15%を納める必要があり、その負担も決して小さくない。
 
ドライバー・顧客、双方のニーズが完全にマッチしている状況ではないため、まだまだチャンスはありそうだ。
「キロメートル」のロゴを貼ったタクシーが町中を行き交っている姿が増えるのか、はたまた緑のロゴの入った画面が映し出された「スマホ」に目をやりながら走るドライバーが増えていくのか。
3ヶ月後には今とは違った動きが生まれているかもしれない。

ゲストライター:桂川融己